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大阪出入国在留管理局の保護室で複数の職員に押さえつけられるブルゴス・フジイさん=原告代理人提供
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 「私は入国管理局に来て一年が経とうとしています」。そう始まる日系ペルー人男性の手紙は、入管施設で受けたという二つの行為について記されていた。「遺言」となった告発をめぐる司法判断が、相次いで示される。

 男性はブルゴス・フジイさん。在留期限が切れて逮捕され、2017年8月に大阪出入国在留管理局に収容された。

 「痛みをこらえきれず大声を出してしまいました」。手紙が説明するのは同年12月の出来事だ。同じような献立の食事が続くことに不満を述べ、食事を拒んで職員に反抗的な態度を示すと、保護室に入れられたという。

 午後9時すぎに職員5人に押さえつけられ、後ろ手に手錠をかけられた。叫んだり壁をたたいたりするたびに押さえつけられ、解かれたのは14時間余りあと。「同じ夜に三回も同じようにいためつけられ、左腕を負傷してしまいました」。医師の診断を受けると、左の上腕骨にひびが入っていた。

「大阪北部地震」が起きると…

 「強い揺れにみまわれ、パニックにおちいりました」というのは、18年6月18日のことだ。

 その前日、施設内を動ける時…

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